もしもドイツへ旅立った日の半年前にタイムスリップできるとしたら、今度はトイレの中でも学校の授業中でも風邪をひいたときでもドイツ語の勉強をします。
なぜなら、気が狂いそうになるほど何度も、しかも強烈に「もっと勉強しておけばよかった。」と思ったからです。
「もっと勉強しておけばよかった。」という気持ちには二種類あったと思います。
一つ目はドイツ語力が乏しいせいで感じた「ちくしょう、もっと話せればいいのに!」というタイプ。二つ目はドイツ語を勉強してきたおかげで感じることのできた「よっしゃあ!でも、もっと話せればさらに楽しいだろうな。」というタイプです。
「ちくしょう!」と思った場面の例は、
①イタリア人の質問が聞き取れず、何度も聞き返しているうちに相手が去って行ってしまった。
②ルーマニア人に何を言われているのかわからず、仕方なく持っていたノートに内容を書いてもらった。書いてもらった文章を辞書を使ってやっと理解して、返事も辞書を使いながらノートに書いて渡した。
「よっしゃあ!」と思った場面の例は、
①ホテルの受付で「これ両替してもらえませんか?」が一発で相手に通じた。
②相部屋との会話が続いた&盛り上がった。
などです。記憶に強く残っているのは「ちくしょう!」と思った例のような悔しい思い出や恥ずかしい思い出が多いような気がしますが…。
「もっと勉強しておけばよかった。」と同時に「ドイツ語に限らず語学力は絶対に必要だ。」と感じました。日本にいるうちから頭ではわかっていましたが、初めて海外に行ってみて身に染みて、甘えがすっ飛びました。でも今は「語学を勉強しなくちゃ。」ではなくて「語学を勉強したくてしょうがない。」という気持ちです。ドイツへ行っていなければ100%こんなことは思わなかったと断言できます。
その気持ちになれたことだけでも大きいですが、ドイツで得たものは書ききれないほどたくさんあります。Jugendkursに参加させて下さったことに感謝します。
語学力を必要としないときもありました。例えば箸や折り紙を教えたとき、ダンスを教わったとき、フリスビーや卓球で遊んだときなどです。表情とジェスチャー、それと超基礎単語があれば盛り上がることができました。
相部屋は毎朝起きてすぐにダンスするのが日課でした。踊りながら窓を開け、歯を磨き、着替えます。一曲目は毎朝同じ曲なので三週目にはダンスも曲も脳にインプットされてしまいました。真似して踊ったときの相部屋の反応は彼独特のにやけた表情だけでしたが、彼がその時思っていたことをわかった気がします。
そういえば久々に夢を見ました。数年後のドレスデンが舞台で、ドレスデンで出会った皆が再会し、ビールを飲みながらJugendkursの思い出話を語り合っている夢です。その夢の中の僕はドイツ語がペラペラで、あの時質問を聞き返したイタリア人や紙とペンでしか話せなかったルーマニア人と談笑していました。
夢だけど現実からかけ離れたものではない感じがします。
よし、この夢実現させよう。
箸使いを習得したナミビア出身の相部屋。掴んでいるのは携帯電話のmicroSDカードです。


